秘境の地、八乙女浦には時を超えた神秘と伝説が漂う
今より1400年前、出羽三山の開祖といわれる蜂子の皇子(はちこのおうじ-権力争いで蘇我馬子によって暗殺された第32代崇峻天皇の一子)が追っ手を逃れ、丹後国の由良(京都府)から海路北へ向かい、この地にさしかかったとき、岩の上で八人の美しい乙女が笛を吹き舞いながら皇子を招きいれたと言われてわれている。
この八人の乙女が躍ったところを八乙女浦と呼び、丹後の由良から出航した皇子が上陸したことから「由良」と名付けられた。八乙女浦の洞窟は羽黒山長の神の井戸とつながっており、皇子は三本足の烏(からす)に導かれて赴いたと言う伝説が残っている。
白山島へと続く橋の近くの海岸には、八乙女の恵姫(えひめ)と美凰(みおう)の姉妹の像が立っている。